MotoGP開幕戦ポルトガルGPの取材では、Alvorという町のホテルに泊まっていた。
ホテルのレセプションの女性は「ここは小さな村だから」だと笑っていた。
ラゴスとポルティマオに挟まれていて、オディアーシェレ川の河口近くにあり、小さなバカンス地といった風の町だった。
MotoGPの開催地、アルガルベ・サーキットからはクルマで20kmほどの道のりである。すごく近いわけではないが、信号がほとんどなく、行き交うクルマの数も少ないので、ホテルから30分程度でサーキットに着くことができる。
この町、やたらと坂が多い。
ヒトも歩けば坂に当たる。とばかりに、どこに行くにも坂を下り、下っては上る。
ぶらりと町を散歩しようと思ったら、予想外の運動量だった。
そういう地形だからなんだろうか。
電動バイクを目にする機会が多かった。
ホテルの前の道を電動バイクが通り過ぎていくのを何度も見たし、ぷらぷらと歩いていて停められたバイクを見かけて「おっ、スクーター。どこのメーカーだろ?」と近づいてみると、電動バイクだったりする。これにはびっくりした。
たぶん、この町にはある程度、電動バイク(スクーター)が浸透している。
ホテルに戻って「電動バイクをけっこう見かけたんだけど」とレセプションのおねえさんたちに聞けば、「そうそう」とうなずく二人。やっぱり多いみたいだ。
クルマはどうかなと見ていたけど、一台もEV車を見かけない。
そういえば、以前に一人旅でひょいと行ってみた長崎市も坂が多くて、バーのマスターに「ここは坂が多いから自転車じゃなくてスクーターがよく売れるんだよ」なんて教えてもらったような記憶がある。
坂が多いAlvorでも同じように、自転車感覚で電動バイクが乗られているのかもしれない。