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特別インタビュー【2025MotoGPホンダ】|“布石”が結実した2025年から、飛躍の2026年へ

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©Honda
2025年、ホンダは優勝1回、2位1回、3位2回を獲得してコンストラクターズ・ランキングを4位で終えた。
そしてついに、コンセッションのランクDを脱することに成功した。
その結果は、「ホンダはさらに飛躍しようとしている」という2026年への予兆を感じさせる。
しかしまずは、2025年シーズンの話から始めよう。
2026年1月某日、ホンダ・レーシング レース運営室長の本田太一さん、RC213V開発プロジェクトリーダーの辛島亮之さんにインタビューを行った。

2024年の仕込みが結実した2025年

2025年のホンダは、2024年に比べて大きく改善した。それは優勝や表彰台の獲得回数だけではなく、コンストラクターズ・チャンピオンシップのポイント数を見てもよくわかる。2024年は、75ポイント。それが、2025年は285ポイントにまで上昇した。1シーズンあたりのレースの開催数が2024年は全20戦40レース(スプリントレース+決勝レース)だったところから、2025年には全22戦44レースに増加したことを踏まえても、上昇率が大きいことがわかる。この結果、2025年シーズン終了時点の評価ポイントをもって、ホンダはコンセッションのランクCに浮上した。

MotoGPの現場で指揮を執るホンダ・レーシング レース運営室長の本田太一さんは、2025年をこう振り返る。

「(昨年のインタビューで)2025年は何回か表彰台に上がって、うまくいけば1勝はできると思う、とお話ししたと思います。それを実行できたので、非常にいいシーズンだったかな、と思います」

「2024年に試してわかったことを生かし、それをものづくりに反映して、成果を出すことができました。そういう意味で、2025年は『狙い通りのこと』ができたと思いますね。今は2025年に得たことを2026年型マシンに反映すべく進めていますので、今年はもっと結果が残せると思っています」

そして、ホンダのMotoGPマシンの開発を担う、RC213V開発プロジェクトリーダーの辛島亮之さんは「2024年で様々なことをトライ&エラーしながらやってきて、わかったことやわからなかったこと、できたことやできなかったことを、2025年のシーズン初めに一度整理をしました」と語る。

つまり、布石となったのは、2024年シーズンである。

2024年シーズンは上述のように「数字だけ見れば」惨憺たるものだったが、実際のところはそうではなかった。

ポイントは三つ。「タイヤの使い方」、「エアロ(空力デバイス)」「トルクデリバリー」である。

まず、「タイヤ」。さかのぼること2020年、ミシュランによって新構造のリアタイヤが投入され、コロナ禍もあって、ホンダはこのタイヤへの適応が遅れた。以来、ホンダは長いこと、リアのグリップに苦しんできた。2024年にリアタイヤが「ファインチューニングされた」ことも、状況に追い打ちをかけた。

このタイヤのグリップを引き出すためには優しく荷重をかけることが肝要で、ポイントを押さえれば高いパフォーマンスを発揮するが、そこを外すことができないセンシティブさを持っており、加えてバイブレーションも発生する。ホンダだけではなく、すべてのメーカーがこのタイヤへの適応に腐心した。

「試行錯誤しながら、ようやくそこ(2024年からのタイヤへの適応)で悩むところまでは来られた。それが、2024年のタイヤの使い方でした」(辛島さん)

そして、「エアロ(空力デバイス)」。2024年のミサノ公式テストで、ホンダは新たなグランドエフェクト・フェアリングを投入した。

「空力が車両運動に与える影響が一つ解明でき、それが一つの形になったのが、2024年のミサノでした」(辛島さん)

最後は「トルクデリバリー」である。

「『ライダーがコントロールしやすいリアグリップがない』とは、常日頃言われていました。2024年にトルクデリバリーについてもエンジンの試行錯誤を経て、『ここに指標があるのかな』という尻尾がつかめました」(辛島さん)

2024年の特に終盤は「少し散らかった状態」だったものの、ホンダは試行錯誤のなかで、少しずつ改善の糸口をつかみつつあった。つまり、2024年という厳しい、しかし様々なトライと仕込みを行ったシーズンが、2025年のホンダを生んだのだ。


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